一無、二少、三多とSDGs
現在、グローバルに取り組まれているSDGs(持続可能な開発目標)に対して、私たち個人はいかに取り組むべきなのか。そのひとつとして、一般社団法人 日本生活習慣病予防協会は、「一無、二少、三多」というシンプルな目標を目指すことで、生活習慣病を予防し、かつ、経済・社会・環境の調和につながる日常生活の実践を提案します。
一無:地球の健康のための禁煙
葉タバコ乾燥用に大量の薪を使用するため、多くの木が伐採され森林破壊 が進みます。WHOによると、世界で毎年2,000km2(東京都とほぼ同じ面積) の森林が消失しています。 また、大量の薪やタバコの燃焼により大量のCO2が発生します。さらに農薬や吸い殻による土壌汚染や水質汚濁が進むため、タバコはその製造から消費に至る過程において、陸・海・空すべての環境破壊を引き起こし、地球温暖化の一因となっています。
二少:余分な脂肪は地球資源の浪費
過剰な飲食による余分な脂肪(とくに内臓脂肪)は、生活習慣病の最大のリスクファクターです。
一方で、世界には貧困・飢餓に直面している人々がいること、地球資源が平等に配分されていないという事実を忘れてはなりません。
また、慢性的な生活習慣病や関連疾患の治療のため使用される大量の薬剤の不適切な廃棄や残留成分の下水や河川への排出は、海洋・土壌汚染の一因となり、飲料水や食物として、私たちの健康障害も引き起こします。
三多:個人の健康は地球の健康につながる
身体を活発に動かし、休養をしっかりとることは、生活習慣病の予防だけでなく、心身のリフレッシュのために大切です。 心身のリフレッシュには、自然環境はかかせません。自然を守る、住み慣れた地域を守る、例えば、植樹や清掃などのボランティアに参加してみるのもよいでしょう。「社会に貢献する」といった心持ちは、いくつになっても、若さや健康を維持させてくれます。
好奇心を持って、多くの人、事、物に接することは、SDGsの取組みがなぜ必要なのか、個人として何ができるかを考えるきっかけも与えてくれるでしょう。
生活習慣病を予防することは、自らの健康だけでなく、地球の健康を守ることにもつながります。
2022年10月 更新