一般社団法人 日本生活習慣病予防協会 JPALD
生活習慣病
おいしく食べる 楽しくはかる 生活習慣病講座

44.がんの再発や二次がん がんになってからの食事

 がん予防は大切ですが、すでにがんになってしまった人が再発や新たな別のがん(二次がん)を防ぐには、どうしたらよいのでしょうか。東北大学医学部の坪野吉孝助教授に聞きました。
再発や二次がんを防ぐ、食生活のポイントはありますか
 「がんになってしまっても、健康な人同様、エネルギーや栄養素をきちんととることが大切です。かつて絶食や食事制限をすることで、がん細胞への栄養を断てば、増殖を抑えられるという考えもありましたが、今ではこの方法は科学的に支持されてはいません。むしろ飢餓状態は有害であることが、最近の研究や臨床によって明らかになっています。ですから、がん患者さんの場合も、炭水化物、タンパク質、脂質などの栄養素はもちろん、健康体重を維持するための十分なエネルギーをしっかりとってください」
ほかにもありますか
 「アメリカの対がん協会は、食事療法などの生活習慣とがん患者の健康の関係についてまとめた指針を2001(平成13)年に出版し、昨年9月には、その後の研究を取り入れた改訂第2版を出しました。それによると、確実にがんの再発を予防できるという生活習慣は、残念ながらありませんでした。けれども、がんの再発予防の可能性があるというものには、『健康体重の維持』『運動量の増加』『肉などの飽和脂肪の摂取量を減らす』『野菜と果物の摂取量を増やす』などが挙げられていました。これらは、再発や二次がんのほか、がん以外の病気の予防についても、効果が期待できるので、生活に取り入れてみてはいかがでしょう」
健康な人のがん予防のポイントと同じと考えられますが…
 「基本的には、健康な人の生活習慣の注意が当てはまります。というのも、胃がんになった人が肺がんなどになる、二次がんの可能性もあるわけですから、これを予防する必要があるのです。ただ、再発や二次がん予防という切実な問題の研究は、世界的にまだ始まったばかりで極めて少ないのが現状。例えばアメリカのがん臨床医学の大きな学会で、昨年までの5年間に報告された1万5000件の研究のうち、食生活と栄養に関する研究は、わずか25件しかありませんでした。今後の研究の進歩によって、がん患者さん達の健康に役立つ生活習慣が、明らかにされていくことに期待したいですね」

2004年02月 公開

※記事内容、肩書、所属等は公開当時のものです。ご留意ください。

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