一般社団法人 日本生活習慣病予防協会 JPALD
生活習慣病
おいしく食べる 楽しくはかる 生活習慣病講座

40.胃がん 減塩と検診の勧め

 日本人に最も多いがんは、胃がん。しかも日本は世界有数の胃がん大国です。食生活との関係について、東北大学医学部の坪野吉孝助教授に聞きました。
胃がんの発生と食生活には、どんな関係があるのでしょうか
 「昔から、塩分摂取が多いと胃がんになりやすいといわれています。世界保健機関(WHO)は昨年、『塩と塩漬食品が恐らく確実にリスクを上げる』と報告しています。また、国立がんセンターの研究でも、塩分摂取の多い地域ほど胃がんでの死亡率が高くなっています。例えば、1日の塩分摂取量が約8gの沖縄県のある地域に比べて、約13gの秋田県のある地域では、3倍という結果でした」
では、予防に効果がある食べ物はありますか
 「『食事からのビタミンCが恐らく確実にリスクを下げる』と1997(平成9)年に世界がん研究基金とアメリカがん研究機関『食物栄養とがんの予防』で報告しています。また、WHO は『野菜と果物が恐らく確実にリスクを下げる』と言っています」
緑茶が胃がんを予防すると聞きますが…
 「日本では一般的な話ですが、国際的にはそうではありません。『食物栄養とがんの予防』の報告書では、緑茶の胃がん予防効果は『可能性にとどまる』程度です。私たちが行った宮城県の約2万6000人を9年間追跡した調査でも、1日1杯未満しか飲まない人と比べて、5杯以上飲んでいても胃がんの発生率は下がらないという結果でした。このほかの日本人の大規模研究でも、緑茶は胃がんのリスクを上げもしないし、下げもしないという傾向にあるようです。胃がんを予防したいのなら、塩分を控え、野菜と果物を多く食べること。そして、検診を定期的に受けることが大切です」
検診は有効なのですか
 「日本の胃がん診断技術は世界一です。昔から胃がんが多かった日本では、その分、診断や治療技術が進んでいるのです。逆に発生が少ないアメリカでは、いまだに不治の病。5年生存率も20%程度で、患者の大部分は亡くなっています。ですから、もし食べ物で防げなかったとしても、定期的に検診を受けて早期発見できれば、助かる可能性が高いのです。“人間ドック”や“健康診断”でも見つけることはできますが、より専門的な角度から診断できる“胃がん検診”の受診をお勧めします」

2004年01月 公開

※記事内容、肩書、所属等は公開当時のものです。ご留意ください。

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