一般社団法人 日本生活習慣病予防協会 JPALD
生活習慣病
おいしく食べる 楽しくはかる 生活習慣病講座

41.大腸がん 原因の半分はたばことアルコール

 欧米に多いといわれる大腸がん。日本でもこの40年で、結腸がんが男性で4倍、女性で3倍に増え、“がん死”の第3位です。生活習慣との関係について、東北大学医学部の坪野吉孝助教授に聞きました。
腸がんのリスクについて教えてください
 「牛肉と豚肉の摂取が、恐らく確実にリスクを上げる、と世界がん研究基金とアメリカがん研究機関は『食物栄養とがんの予防』の中で報告し、予防には1日80g以下に抑えることを勧めています。一方、キリスト教一派のベジタリアンは、普通の食生活の人より数年長生きする、というデータもあります。日本人の場合、摂取量は平均76gなのであまり問題はないようです。ただ、牛肉や豚肉ばかりを偏って食べるのは好ましくありません。変わりに鶏肉や魚を上手に食生活に取り入れていくとよいでしょう」
リスクはほかにはありますか
 「アルコールが確実にリスクを上げることも分かっています。さらに、最近の日本人の研究で、たばことアルコールが、男性の大腸がんのリスクを上げることが分かりました。しかも、この2つが原因の46%も占めていると推計されています」
食物繊維が予防すると聞きますが…
 「1970年代の初めごろから予防効果が注目され、科学的にも証明された教科書的な事実だと思われていました。ところが、2000(平成12)年に否定的な研究が相次いで報告され、そうかと思えば、昨年は予防的に働いたという結果もあり、二転三転しています。さらに日本の最近の研究では、予防できなかったという結果になり、真偽のほどははっきりしていません。ただ、糖尿病や心臓病のリスクは下がるので、食物繊維に富んだ食事をとることが、健康によいのは確かです」
リスクを下げる生活習慣はありますか
 「昨年の世界保健機関(WHO)の報告書では、運動が確実に大腸(結腸)がんのリスクを下げ、肥満と過体重はリスクを上げるとしています。運動との関係が注目されたのは、座り通しであまり動かない運転手たちに大腸がんが多かった、という欧米の研究がきっかけでした。また、日本でも運動でリスクが下がるという結果もあります。運動といっても1日1時間程度歩くだけでもよいので、ぜひ実行するように心掛けてください」

2004年01月 公開

※記事内容、肩書、所属等は公開当時のものです。ご留意ください。

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