2021年04月23日
【健やか21】体外受精などの高度不妊治療を受ける女性の約半数が治療開始初期の段階で、すでに軽度以上の抑うつ症状あり(国立成育医療研究センター)
キーワード: 女性の健康
国立成育医療研究センター研究所 社会医学研究部の加藤承彦室長らの研究グループが、体外受精などの高度不妊治療を受ける女性約500名を対象とした疫学調査のデータを用いて、治療開始初期(主にこれから治療を開始する方、採卵2回までの方)の調査参加者のメンタルヘルスやQuality of life(QOL:生活の質)の状況を分析。その結果をプレスリリースとして発表しました。
分析によると、軽度以上の抑うつ症状ありと判定された調査参加者の割合は54%、不安が高まっている状況と判定された割合も39%と、高い割合となっていることがわかりました。また、QOLの状況を評価する尺度でも、社会生活機能や日常役割機能(精神)、心の健康の低下の傾向がみられ、特に年齢が20歳代の参加者で、メンタルヘルスの不調やQOL低下の傾向が顕著だったということです。
本研究は高度不妊治療を受ける女性のメンタルヘルスを対象とした日本で唯一の疫学調査です。海外先進国における知見と同様に、日本においても高度不妊治療を受ける女性の心の健康状態が悪化している可能性が明らかになりました。
現在、不妊治療における経済的側面への支援(保険適用)に関する議論が進んでいますが、同時に、不妊治療を受ける女性のメンタルヘルスに関しても支援が必要であることが示唆されました。
【詳細はこちら】
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- 「小児のブルーライトカット眼鏡装用に対する慎重意見」の掲載について(日本眼科学会など)
- 2020年度青少年のインターネット・リテラシー指標等に係る調査結果の公表について(総務省)
- 児童生徒の自殺予防に関する調査研究協力者会議(令和2年度)第1回、第2回の議事要旨の公開について(文部科学省)
- 子ども安全メール「Vol.550 交通量の多い道路ではペダルなし二輪遊具で遊ばないようにしましょう」の掲載について(消費者庁)
- いのち支える相談窓口一覧の掲載について(いのちを支える自殺対策推進センター)
- プレスリリース「早期母子接触、母子同室、出産直後の授乳は出産後6か月間の母乳栄養による育児と関連する」の掲載について(富山大学)
- 『早産の赤ちゃんの社会性発達に関わるリスクマーカーを発見 −「他者への注意」が認知発達リスクの評価指標になる可能性−』の掲載について(京都大学・武蔵野大学)
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- 「小児医療提供体制調査報告2019」の掲載について(日本小児科学会)
「健やか親子21」は、平成13年から始まった母子の健康水準を向上させるための様々な取組を、みんなで推進する国民運動計画。
平成27年度からは、現状の課題を踏まえ新たな計画(〜平成36年度)が始まりました。
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