2006年10月17日
歯の健康については、いずれの目標も達成可能の見込み 厚生労働省「健康日本21 中間報告」より
カテゴリー: 歯周病
厚生労働省はこのほど、21世紀における国民健康づくり運動「健康日本21」の中間報告をまとめました。健康日本21は平成12年度に、同22年度までの10年計画スタートしましたが、その中間点における各目標値の達成度や今後の課題などを示したものです。その中から、歯周病関連の項目を紹介します。まず、進行した歯周炎がある人の割合は、ベースライン値(健康日本21がスタートした時点の数値)が、40歳の人で32.0パーセント、50歳の人で46.9パーセントでしたが、今回報告された中間実績値では26.6パーセント、42.2パーセントと、いずれも改善しています。この項目の目標値は、それぞれ22パーセント以下、33パーセント以下です。
同様に、歯間ブラシなどの歯間部清掃器具を使っている人の割合は、ベースライン値が、40歳で19.3パーセント、50歳の人で17.8パーセント、中間実績値が39.0パーセント、40.8パーセントで、目標値の50パーセント以上に近付き、歯間清掃が社会的に定着しつつあることがうかがえます。
また、80歳で自分の歯が20本以上ある人の割合は25.0パーセント、60歳で24本以上ある人は60.2パーセント、定期的に歯石除去や歯面清掃を受ける人の割合は43.2パーセントという中間実績値が示され、これらはいずれもすでに目標値をクリアしています。
健康日本21に盛り込まれた他の病気に関する目標値は、達成が難しいと思われるものも少なくないですが、歯の健康に関しては、総じて良好な成果をあげているようです。
ただし、喫煙が歯周病の発病や進行に影響を及ぼすことを、知識として知っている人の割合は、ベースライン値の27.3パーセントから中間実績値は35.9パーセントと増えてはいますが、目標値の100パーセントには遠く及ばず、今後の対策が必要と考えられます。