2006年02月24日
脳血管疾患による粗死亡率は2000年以降は減少か横ばい傾向。とくに脳内出血は大幅に減少 厚生労働省「心疾患-脳血管疾患死亡統計の概況」より
カテゴリー: 脳出血
厚生労働省ではこのほど、毎年行っている「人口動態統計」を基に循環器系の疾患による死亡統計を取りまとめた特殊報告を公表しました。脳血管疾患による粗死亡率(人口10万対の死亡者数)の推移をみると、かつて高かった脳内出血の粗死亡率は、すべての年齢層で大幅に減少してきています。クモ膜下出血は、80歳以上の男性と70歳以上の女性で、2000年ごろまで増加が続いていましたが、その後は横ばいまたは減少しています。脳梗塞についても、1970年代までは70歳以上の高齢者を中心に粗死亡率が上昇していたものの、その後は減少傾向にあります。
月別の死亡者数を比較すると、脳血管疾患による死亡は冬季に多く、春から徐々に減り、夏は少なく、10月からは冬に向けて急に増加することがわかります。このような傾向は、肺炎や心疾患にもみられます。
このほか、脳血管疾患や心疾患による粗死亡率は、高血圧の外来受療率が高い都道府県ほど高いという傾向も報告されています。