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高血圧などの危険因子が多いほど、より厳格な管理を促す 日本動脈硬化学会「動脈硬化性疾患診療ガイドライン 2002年版」発行

カテゴリー: 高血圧

 日本動脈硬化学会は「動脈硬化性疾患診療ガイドライン 2002年版」を発行し、現時点における高脂血症の標準的な治療法をまとめました。

 高脂血症を表1のような基準で診断し、冠動脈疾患(心筋梗塞、狭心症)のリスクに応じた治療の目標を示しています。具体的には表2のように、LDLコレステロール(悪玉コレステロール)が高いことのほかに加齢(男性は 45歳以上、女性は 55歳以上)、高血圧、糖尿病(耐糖能異常を含む)、喫煙、などの危険因子の数が多いほど、血清脂質をより低めに管理することを推奨しています。

表1 高脂血症の診断基準(血清脂質値:空腹時採血)

高コレステロール血症 総コレステロール 220mg/dL以上
高LDLコレステロール血症 LDLコレステロール 140mg/dL以上
低HDLコレステロール血症 HDLコレステロール 40mg/dL未満
高トリクリセリド(中性脂肪)血症 トリクリセリド 150mg/dL以上

表2 患者カテゴリー別管理目標価

患者カテゴリー 脂質管理目標値(mg/dL) その他の冠危険因子の管理
 冠動脈疾患LDL-C以外の主要冠危険因子**TCLDL-CHDL-CTG高血圧糖尿病喫煙
なし240未満160未満40以上150未満高血圧学会のガイドラインによる糖尿病学会のガイドラインによる禁煙
B1なし220未満140未満
B2
B3200未満120未満
B44以上
あり 180未満100未満
TC:総コレステロール、LDL-C:LDL コレステロール、HDL-C:HDL コレステロール、TG:トリグリセリド(中性脂肪)

*冠動脈疾患とは、確定診断された心筋梗塞、狭心症とする。
**LDL-C 以外の主要冠危険因子
    加齢(男性 45歳以上、女性 55歳以上)、高血圧、糖尿病(耐糖能異常を含む)、禁煙、
    冠動脈疾患の家族歴、低 HDL-C 血症(40mg/dL 未満)
      ・原則として LDL-C 値で評価し、TC 値は参考値とする。
      ・脂質管理はまずライフスタイルの改善から始める。
      ・脳梗塞、閉塞性動脈硬化症の合併はB4扱いとする。
      ・糖尿病があれば他に危険因子がなくてもB3とする。
      ・家族性高コレステロール血症は別に考慮する。

●詳しくは、日本動脈硬化学会のホームページへ→トップページ記事掲載ページ

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