2025年02月07日
「生活習慣」「健康状態」「医療受診状況」について、業態別の健康状態に関する調査結果まとめを公表(健保連)
「生活習慣」「健康状態」「医療受診状況」について調査
令和4年度の特定健診・特定保健指導データとレセプトデータから、業態別に被保険者の健康状態や服薬の状況、メンタル系疾患の有病者割合などをまとめたもの。具体的には「生活習慣」「健康状態」「医療受診状況」について各項目について調べた。
このうち「生活習慣」では食事や睡眠、飲酒・喫煙などについて結果をまとめている。
飲酒習慣については、飲酒日の1日当たりの飲酒量が「3合以上」の割合は全体の4.8%。業態別に見ると「労働者派遣業」が9.3%で最も高く、次いで「不動産業・物品賃貸業」が7.2%、「電気・ガス・熱供給・水道業」が7.1%と続く。一方、「医療・福祉」は2.8%で最も低い割合だった。
出典:業態別にみた被保険者の健康状態に関する調査【令和4年度】(健康保険組合連合会)より
喫煙習慣については、「現在、たばこを習慣的に吸っている」と答えた人は全体の25.8%。男女別では男性が31.4%、女性が13.3%。男性で高い割合を示した業態は「木製品・家具等製造業」37.6%や「印刷・同関連業」が37.3%。女性で高い割合を示した業態は「宿泊業・飲食サービス業」25.3%、「飲食料品小売業」20.6%、「飲食料品以外の小売業」18.6%などだった。
出典:業態別にみた被保険者の健康状態に関する調査【令和4年度】(健康保険組合連合会)より
睡眠についても聞いている。「睡眠で休養が十分とれている」と答えた人は全体で62.4%。「電気・ガス・熱供給・水道業」が70.8%と高い割合だった一方、「紙製品製造業」(47.3%)や「木製品・家具等製造業」(48.1%)が低かった。
続いて「健康状態」の調査結果を見ていくと、「肥満」に該当する人の割合は全体の43.1%。建設業(51.9%)、労働者派遣業(51.6%)、運輸業(47.9%)の順に多かった。
一方、血圧・脂質・血糖・肝機能の健康診査検査値が基準範囲内(リスクなし)に入っている人の割合は29.4%。建設業(22.4%)、運輸業(23.6%)など、「肥満」に該当する人の割合が多かった業態で、健診検査値が基準範囲に入っている人の割合が低かった。
同様に、メタボリックシンドロームに該当する人の割合も全体では16.8%だったのに対し、建設業は23.4%、運輸業が21%と高かった。
出典:業態別にみた被保険者の健康状態に関する調査【令和4年度】(健康保険組合連合会)より
最後に「医療受診状況」のまとめを見ると、気分の波が主な症状として表れる「気分(感情)障害」(躁うつ病を含む)の被保険者に占める入院外の有病者割合(年間平均)は2.4%。業態別では情報通信業(3.3%)、学術研究・専門・技術サービス業(3.0%)が高かった。
同様に「神経症性障害、ストレス関連障害及び身体表現性障害」の被保険者に占める入院外の有病者割合(年間平均)は2.1%で、業態別では情報通信業(2.7%)、教育・学習支援業(2.6%)、学術研究・専門・技術サービス業(2.5%)などの順に高かった。
まとめでは、業態別に健診検査値や問診回答のレーダーチャートも公開している。
<出 典>業態別にみた被保険者の健康状態に関する調査【令和4年度】(健康保険組合連合会)