日本生活習慣病予防協会 JPALD
生活習慣病とその予防
主な生活習慣病
ニュース

脈拍測定を取り入れると運動の効果を高められる

キーワード: 糖尿病 「多動」身体を活発に動かす 身体活動・運動不足

運動療法情報ファイル
 運動療法は、食事療法とともに車の両輪にたとえられ、糖尿病の基本治療として重要視されています。しかし、「どれくらいの強度の運動をすれば効果的なのか」という疑問をもつ人は少なくありません。

 『糖尿病の運動療法 情報ファイル』では、そうした疑問に応えるために、慶應義塾大学スポーツ医学研究センターの勝川史憲先生に監修いただき、40〜70歳の男性5人に協力してもらい、実証実験を行いました。

 家の近所で行うウォーキングは簡単に取り組める有酸素運動です。脈拍数を測定しながら続ける適度な運動は、大きな恩恵をもたらします。手軽な運動であっても続ければ十分な効果を得られます。
ケースステディ編:測ってみました 人によってどれくらい違うの?(糖尿病の運動療法 情報ファイル)

脈拍数を測りながらウォーキング 運動の適度な強度が一目瞭然
 ウォーキングを続けている方や、これからはじめるという方は、「せっかくなら効率のいい運動の仕方を実践したい」と考えるのでないでしょうか。「1分間あたりの脈拍数をはかること」で、効果的な運動の強度の基準を求めることができます。

 脈拍測定を行いながら運動に取り組むと、運動の効果を高められるだけでなく、運動へのモチベーションも向上します。

 脈拍数は、運動中に常に変動しています。さらに、脈拍数の変動には個人差があることが、今回の試験で確かめられました。運動を習慣として続けている人がウォーキングをすると、脈拍は上昇しにくいことが分かりました。

 同じ運動でも体力がつけば脈拍数は上がりにくくなります。習慣的に運動を続ければ、一度により長い時間の運動を行えるようになります。

最大脈拍数を計算する方法
ケースステディ編:測ってみました あなたの運動強度は?

 運動をしながら脈拍数を測定すると、効果的な運動強度に達しているかを手軽に知ることができます。運動時の目標脈拍数は、最大脈拍数と運動強度から計算できます。

 脈拍数は、手首に指を当てて、1分間の脈拍を数えれば分かりますが、最近では、手首に巻くだけで手軽に脈拍数を持続して測れる便利な脈拍計も開発されています。

 一般的には、有酸素運動を一定の時間(15〜20分以上)続けると、体にたまった体脂肪が直接エネルギー消費に使われると考えられています。では、脂肪燃焼に効果的な脈拍数はいくつなのでしょうか。

 例えば、40歳代の男性の場合、1分間に心臓が収縮する回数を示す脈拍数が100拍/分の軽い運動からはじめ、ややきつい運動を行い脈拍数を120拍/分以上に高める。インターバル(休憩)を入れながら、運動強度を高められるよう適度な運動を続けると効果的です。

 運動はほぼ毎日行うのが理想的ですが、運動の種類や時間帯、年齢、体調によって、脈拍数の上がり方に差が出てきます。「継続は力なり」です。できることから運動をはじめてみましょう。

詳しくは『糖尿病の運動療法 情報ファイル』をご覧ください。

[mhlab]

関連トピック

疾患 ▶ 糖尿病

2023年10月20日
インスリン・フォー・ライフ(IFL)グローバル
最近の活動と取組みについて(アリシア・ジェンキンス代表)
2023年09月15日
2023年インスリン・フォー・ライフ(IFL)のウクライナ支援(IDAF)
2023年07月12日
日本人の自覚症状のトップは男女とも腰痛。高血圧、糖尿病、脂質異常症での通院が上昇!
~国民の健康、介護、貯蓄に関する「令和4年国民生活基礎調査」(厚労省)~
2023年05月30日
健康日本21で日本人はどのくらい健康になった?
~第二次最終報告書と年次推移を図解~
Part 1 メタボリックシンドローム、糖尿病、脳・心血管疾患の目標達成率
2022年11月18日
重要性を増す街中の「ゆびさきセルフ(検体)測定室」の役割! ~検体測定室連絡協議会「世界糖尿病デー・健康啓発セミナー2022」~

生活習慣 ▶ 身体活動・運動不足

2023年11月20日
令和の日本人の多くが罹患していると思われる 新・国民病のTOP3は、「機能性ディスペプシア」、「MASLD」、「うつ病」 2024年以降、胃の不調がさらに増加する可能性も示唆される―医師331人への調査結果―
2023年07月06日
医師を対象とした4年間にわたる高尿酸血症・痛風患者の実態調査ー医師が注目するのは痛風よりも合併症のリスク!「夏」「お酒」「脱水」にはとくに注意
~患者の食事・飲酒習慣の改善が必須の結果に~
2023年06月28日
医師330名に聞いた!健康寿命に関わる「フレイル」調査― 7割超が働き世代の「プレフレイル」増加を指摘!
多くの医師が今後の更なる増加に警鐘を鳴らす。 約8割の医師が勧める予防は"たんぱく質"を含む食事!
2022年09月22日
日本の女性のやせ過ぎ問題とその栄養対策 Part 1 若い女性のやせ過ぎ問題は待ったなし!
2022年05月16日
スマート・ライフ・プロジェクトにて「手軽に取り組める 健康づくりアイデア集」公開中

一無・二少・三多 ▶ 「多動」身体を活発に動かす

2020年01月23日
1月23日は、「一無、二少、三多の日」。 「全国生活習慣病予防月間2020」がスタートします!
2020年01月15日
「全国生活習慣病予防月間2020」スローガン川柳最優秀賞が決定!
2019年12月06日
【2/5市民公開講演会「多動で生活習慣病・がん予防」参加者募集中!】全国生活習慣病予防月間2020
2018年09月06日
糖尿病患者さんに向けて「血糖トレンド」啓発キャンペーンを始動/アボット ジャパン
2016年01月25日
「“多接”を楽しみ健康長寿」 毎年2月は全国生活習慣病予防月間
市民公開講演会参加者募集中!
明治PA3
新着ニュース

トピックス&オピニオン

Dr.純子のメディカルサロン こころがきれいになる医学
保健指導リソースガイド
国際糖尿病支援基金
糖尿病ネットワーク 患者さん・医療スタッフのための糖尿病の総合情報サイト
糖尿病リソースガイド 医師・医療スタッフ向け糖尿病関連製品の情報サイト
日本健康運動研究所 健康づくりに役立つ情報満載。運動理論から基礎、応用を詳細に解説
日本くすり教育研究所 小・中学校で「くすり教育」を担う指導者をサポート