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子供の頃の運動不足が中年期以降の認知症に影響 運動は認知能力を高める 健康改善は早いほど良い

キーワード: 肥満症/メタボリックシンドローム 認知症 身体活動・運動不足

 子供の頃に運動やフィットネスをしていて、身体パフォーマンスを向上した経験が、成人して中年期以降になってから、脳と認知能力の保護に役立ち、後年の認知症の予防につながることが、1985年に7~15歳の子供だった1,200人以上の男女を対象に30年以上追跡して調査した研究で明らかになった。

幼児期までさかのぼって対策を開始する必要が

 スポーツや身体活動により、筋力や心肺フィットネス、持久力を発達させた子供は、歳を重ねて成人した後も、健康状態が良い傾向があることが知られている。そうした人は成人してからも、認知能力が改善し、後年の認知症のリスクが減少することが明らかになった。

 「子供時代に活動レベルやフィットネス、代謝が健康であったことは、中年以降も認知症の予防に役立つ可能性があります」と、オーストラリアのモナッシュ大学および国立健康老化センターのジェイミー テイト氏とミケーレ カリサヤ氏は言う。

 「重要なことに、将来に年齢を重ねてから、認知機能の低下や認知症を予防するためには、幼児期までさかのぼって、対策を開始する必要がある可能性があるということです」としている。

 この研究は、小児期のフィットネスと肥満に関する習慣が、中年期になってから、認知能力にどのように影響するかを調べた、世界に例をみない画期的なものだ。

 対象となったのは、「オーストラリアの成人の健康に影響する子供時代の決定要因」研究に参加した1,244人の男女。参加者は7~15歳だった1985年に、フィットネス能力(心肺、筋力、筋持久力など)および身体(ウエストヒップ比など)についての検査に協力した。

 その後、参加者を追跡して調査し、30年以上が経過し、参加者が39~50歳になった2017年と2019年に、認知能力や機能を測るテストを行った。

小児期から運動不足を改善し、肥満を予防

 その結果、子供の頃に、心肺能力や筋力、フィットネスレベルが高く、ウエストヒップ比が低く肥満ではなかった人は、30年以上を経て中年になってからも、脳の処理速度や注意力、および広範囲の認知能力を高く維持できている傾向があることが分かった。

 さらに、これらの調査結果は、子供の頃の学力や社会・経済的地位、または中年期の喫煙や飲酒の習慣の影響を受けていないという。

 「認知能力の低下は、早くも中年期に始まっている可能性があります。中年期に認知能力が低いと、高齢になってから、軽度認知障害や認知症を発症するリスクが高くなります。早期にそれらの原因を特定することが、中年期以降の認知機能の低下を防ぐために重要です」と、カリサヤ氏は述べている。

 「小児期から運動不足を改善し、フィットネスを向上し、肥満を予防することは、中年期の認知能力の改善につながる可能性があるため重要です。子供の頃から健康を改善するための予防戦略が望まれています」としている。

 この研究には、1985年に7~15歳だった、8,498人のオーストラリア人の全国的なサンプルが含まれており、参加者は2004年~2006年、年2009~2011年、2014年~2019年の3つの時点で追跡調査を受けた。

 研究は、オーストラリア国立健康医学研究協議会とオーストラリア心臓財団の支援を得て行われた。

30-year study links childhood obesity and fitness to midlife cognition (モナッシュ大学 2022年6月16日)
Longitudinal associations of childhood fitness and obesity profiles with midlife cognitive function: an Australian cohort study (Journal of Science and Medicine in Sport 2022年6月15日)
[mhlab]

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