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ボランティア活動に参加すると寿命が延び幸福感も向上 コロナ後の社会整備の鍵に

キーワード: 一無・二少・三多 動脈硬化 心筋梗塞/狭心症 脳梗塞/脳出血 がん ストレス関連疾患/適応障害 三多(多動・多休・多接) 「多動」身体を活発に動かす 「多休」休養をしっかりとる 「多接」多様なつながり 認知症 孤立・孤独 身体活動・運動不足

 週に2時間程度のボランティア活動をすると、早期死のリスクが大幅に低下し、身体活動も活発になることが、米国のハーバード公衆衛生大学の研究で明らかになった。
 ボランティア活動をしている人は、そうでない人に比べ、幸福感や人生の目的意識も向上するという。
 コロナ禍後に社会を再整備するときにも、ボランティア活動は重要な要素と考えられている。
ボランティア活動は自身の健康にも良い
 研究は、米国の高齢者を対象としたコホート研究「健康と退職に関する調査(Health and Retirement Study)」に参加した50歳以上の米国人1万2,998人を4年間追跡したもの。

 その結果、年間に100時間以上(週に2時間程度)のボランティア活動をしている人では、まったく活動に参加していない人に比べ、早期死亡のリスクは44%低いことが明らかになった。

 活発な身体活動をしている割合も12%高く、将来に身体機能に制限が生じ介護が必要となるリスクが低い傾向がみられた。

 さらに、ボランティア活動にストレス軽減の作用があることも示された。ボランティア活動を継続して行っている人は、絶望や孤独を感じる頻度が低く、主観的健康感が高く、幸福感を得やすい傾向がみられた。子供や友達に週に1回以上の連絡をしている割合も高かった。
人間は本質的に社会的な生き物
 「高齢者によるボランティア活動は、コミュニティを強くします。他者との絆を強め、互いに助け合うことで、人生に目的意識をもてるようになり、ウェルビーイングを高められます。そのことにより、私たち自身の生活をより豊かにします」と、ハーバード公衆衛生大学院社会・行動科学部のエリック キム氏は言う。

 「人間は本質的に社会的な生き物です。おそらくそれが、他人に何かを与え、利他的な行動をすることで、私たちの心と体が報われる理由です」。

 米国だけでなく世界的に高齢者の数が急増しており、今後35年間で65歳以上の高齢者人口は2倍になり、高齢者医療のために医療経済が逼迫すると予測されている。

 ボランティア活動により、ヘルスケアのコストを下げ、高齢者の健康を高める新しい戦略が、解決の糸口になる可能性がある。

 ボランティアには、社会貢献につながる福祉活動を通して、地域社会での交流づくりを進めるなど、重要な役割がある。それに加えて、活動をしている当人の健康も改善できる可能性がある。
コロナ禍後の社会整備が課題に
 一方、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が拡大した影響で、自粛生活が社会に広がり、高齢者の「動かないこと(生活不活発)」が増えている。

 COVID-19に対策するために、ソーシャル・ディスタンシングを確保する必要があり、ボランティア活動を続けにくい現状がある。

 「コロナ禍が落ち着いてきたら、政府は参加を促進するための拠点としてボランティアセンターを再整備するなど、公衆衛生上のいっそうの支援を行うべきです」と、キム氏は述べている

 「健康増進のためのガイドラインを遵守しながら、ボランティア活動を維持できれば、その活動は世界を癒すだけでなく、自分自身をも助けることにつながるでしょう」と指摘している。

Volunteering and Subsequent Health and Well-Being in Older Adults(ハーバード公衆衛生大学院 2020年6月19日)
Can volunteering lead to better health?(ハーバード公衆衛生大学院 2016年1月5日)
Volunteering and Subsequent Health and Well-Being in Older Adults: An Outcome-Wide Longitudinal Approach(American Journal of Preventive Medicine 2020年6月19日)
[Terahata]

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