2017年08月31日
「介護職員が不足」が6割 3年連続で悪化 介護労働実態調査
キーワード: 認知症 厚生労働省の調査 抗加齢(アンチエイジング)

「介護職員が足りない」と考えている介護保険事業所は6割に上ることが、介護労働安定センターの調査で明らかになった。
介護報酬改定で、マンパワーの確保に向けて「処遇改善加算」を拡充しているが、十分な効果が出ていない現状が浮き彫りになった。
介護報酬改定で、マンパワーの確保に向けて「処遇改善加算」を拡充しているが、十分な効果が出ていない現状が浮き彫りになった。
「介護職員が足りない」が6割 人手不足が常態化
厚生労働省所管の公益財団法人「介護労働安定センター」は、2016年度介護労働実態調査の結果を発表した。
調査は介護保険事業所1万7,641ヵ所に16年10月1日の現況を尋ね、8,993ヵ所から回答を得た(回答率51%)。
それによると、「介護職員が足りない」と考えている事業所は62.6%に上り、前年度より1.3ポイント増えた。3年連続で悪化している。
介護職員が「大いに不足している」と答えたのは8.6%。「不足」は23.1%、「やや不足」は30.9%で、いずれも前年度を上回った。

介護労働者の離職率は16.7%
マンパワーの不足の理由は「採用困難」が73.1%で突出して多かった。採用が難しい原因には「賃金が低い」(57.3%)、「仕事がきつい」(49.6%)、「社会的評価が低い」(41.1%)などが挙がった。
サービスを運営するうえでの問題点でも、「良質な人材の確保が難しい(55.3%)」や「十分な賃金を払えない(50.9%)」などが上位を占めた。
1年間の介護職員、訪問介護員の離職率は16.7%で、前年度に比べて0.2ポイント上がった。

平成28年度「介護労働実態調査」の結果
[Terahata]