一般社団法人 日本生活習慣病予防協会 JPALD
生活習慣病とその予防
主な生活習慣病
ニュース

血液検査でうつ病を診断 診断マーカーの開発につながる研究成果

キーワード: ストレス関連疾患/適応障害 三多(多動・多休・多接)

 血液検査によりうつ病患者とうつ病でない人とを判別できるという研究を、徳島大学が発表した。実現すれば、うつ病を早期に発見し、適切な治療を行えるようになる可能性がある。
うつ病の客観的な診断マーカーの開発
 うつ病は発症率が高い疾患で、ストレスなどのさまざまな要因により生じ、生涯有病率は5〜8%とみられている。うつ病の診断は抑うつ気分や意欲低下などの臨床症状にもとづいて行われているが、診断が遅れるケースが少なくない。うつ病を早期発見し治療を開始することが治療予後の改善につながるので、うつ病の診断マーカーの開発が求められている。

 研究グループは、ストレスなどで、メチル基と呼ばれる分子が遺伝子に結合する化学反応「メチル化」に変化が起きることに着目。うつ病患者20人と、うつ病ではない19人の2つのグループから血液を採取し、薬を内服していない日本人のうつ病患者20人と、うつ病でない19人の血液を採取して、多くの遺伝子のDNAメチル化修飾レベルを測定し、うつ病群とうつ病でない群を分けることができる遺伝子の選定を行った。

 その結果、18種類の遺伝子のメチル化反応の値を組み合わせれば、2つのグループを判別できることが分かった。次に、別のうつ病患者12人と、うつ病でない12人の血液を採取し、選定したマーカーに再現性があることを確認。血液のメチル化を利用したうつ病の診断マーカー同定の可能性が示された。

 「うつ病の診断が難しく、治療の開始が遅れたために重症化するケースが少なくない。研究成果がうつ病の客観的な診断マーカーの開発に役立つと期待される」と、研究グループは述べている。

 この研究は、厚生労働省の研究班の主任研究者である徳島大学精神科神経科の大森哲郎教授と沼田周助講師らの研究グループが、広島大学、高知大学、神戸大学、徳島大学人類遺伝学教室、東京農工大学との共同研究によって得られたもの。成果は科学誌「Epigenetic」電子版に発表された。

徳島大学
Blood diagnostic biomarkers for major depressive disorder using multiplex DNA methylation profiles: discovery and validation(Epigenetic 2015年1月14日)

[Terahata]

関連トピック

一無・二少・三多 ▶ 三多(多動・多休・多接)

2021年04月16日
自分の身体能力を過信している高齢者は体力が低下しやすい コロナ禍でも体を動かし活発な生活を フレイル予防アプリも公開
2021年04月16日
運動をすると睡眠を改善できるのはなぜ? 日中に活発なウォーキングを1時間行うと効果的 睡眠時の脳波を調査
2021年04月16日
高齢者の「フレイル」は家電の利用状況を調べれば分かる 電気使用を見える化する「スマートメーター」で高齢者の健康をチェック
2021年04月16日
オフィスを活動的にすると「座り過ぎ」が減る 肥満やメタボの検査値も改善 オフィス環境づくりは大切
2021年04月16日
腎臓病を予防・改善するための「8つの法則」 世界の成人の10人に1人が腎臓病 世界腎臓デー

疾患 ▶ ストレス関連疾患/適応障害

2022年01月27日
【新型コロナ】ストレスが感染リスクを高める コロナ禍で幸福度が低下している人への支援が必要
2022年01月11日
【新型コロナ】ストレス解消の効果的な方法は? 糖尿病リスクはストレスがたまると上昇
2021年09月14日
肥満やメタボはメンタルヘルスにも悪影響 幸福感も低下 スティグマなどのサポートが必要
2021年09月06日
メンタルヘルスも「予防」する時代―第10回日本ポジティブサイコロジー医学会の紹介
2021年04月16日
運動をすると睡眠を改善できるのはなぜ? 日中に活発なウォーキングを1時間行うと効果的 睡眠時の脳波を調査
予防月間2022
明治PA3
新着ニュース

トピックス&オピニオン
新型コロナウイルス関連

Dr.純子のメディカルサロン こころがきれいになる医学
保健指導リソースガイド
国際糖尿病支援基金
糖尿病ネットワーク 患者さん・医療スタッフのための糖尿病の総合情報サイト
糖尿病リソースガイド 医師・医療スタッフ向け糖尿病関連製品の情報サイト
日本健康運動研究所 健康づくりに役立つ情報満載。運動理論から基礎、応用を詳細に解説
セルフメディケーション・ネット セルフメディケーションの基礎から薬の知識までさまざまな情報を提供
日本くすり教育研究所 小・中学校で「くすり教育」を担う指導者をサポート