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指先に光当て中性脂肪を測定 採血不要、メタボ対策に 産総研

キーワード: 脂質異常症(高脂血症) 糖尿病 肥満症/メタボリックシンドローム 脂肪肝/NAFLD/NASH

 産業技術総合研究所(産総研)の研究チームが、指先に光を数秒間当てるだけで、血中の中性脂肪を測定できる装置を開発した。

 開発した装置を使えば、通常の健康診断のように血液を採取する必要がなく、家庭で手軽に測定できる。生活習慣病を予防・改善するための食生活改善などに役立ちそうだ。
食後の中性脂肪の上昇を測定 日常の食事の質的管理に
 血液中に含まれる中性脂肪はメタボリックシンドロームの診断の際に目安として用いられる。心筋梗塞や脳梗塞につながる糖尿病・動脈硬化・脂質異常症を予防するために、食事管理の指標を目に見えるかたちで提示できる技術が求められている。

 ただ、食事で摂取した成分が体重や体脂肪の増減として反映されるまでには時間がかかるので、現在の体重計・体脂肪計だけでは日常の食事の質的管理は行えないという課題があった。

 そこで産総研の古川祐光主任研究員らの研究グループは、可視光と赤外光との境界付近の波長の光である「近赤外光」に着目し、中性脂肪を測定できる機器を開発した。

 開発した機器は、光ファイバーの先端にかざした指先に、「近赤外光」と呼ばれる可視光と赤外線の間の波長の光を照射する。

 近赤外光の人体に吸収されにくい性質を利用し、透過した光を分析して血中の中性脂肪の濃度を調べる。

 近赤外光を用いたこれまでの装置は感度が低くなる課題があった。透過した弱い光を広範囲から集め、従来の1,000倍という世界最高の感度をもつ分光装置を開発し、高速で安定した測定を可能にした。

 試作した分光装置による測定から、食事前後の血中の中性脂肪を推定したところ、食後に中性脂肪が高くなり、約4時間後にピークを迎える様子が計測された。

 本体の重さは約3kgで、個人による持ち運びも容易な大きさだ。近赤外光が発せられる管の口に指を差し出すとモニターに計測値が表示される。

 来年度、医療機関への導入を目指し、家庭向けの機器の開発も検討するという。

 「食事によって中性脂肪の上がり方は変わる。中性脂肪の濃度をリアルタイムに気軽に測定できれば、肥満予防への意識向上に役立つ」と古川主任研究員は話している。

産業技術総合研究所

[Terahata]

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