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健康的な食事は意外に安い 1日の差額はたったの150円

キーワード: 糖尿病 肥満症/メタボリックシンドローム 心筋梗塞/狭心症 脂肪肝/NAFLD/NASH 「少食」食事は腹7~8分目 食生活

 健康に良い食品を食事にとりいれようとすると、毎日の食費は1人あたり約150円(1.5ドル)ほど高くなるという調査結果が発表された。「体に良い食品は高価であるという印象がありますが、実際に計算してみたところ、それほど高くならないことが判明しました」と、研究者は述べている。
健康的な食事の費用は高い? 年間の追加出費は5万6,000円
 健康的な食品を選びたいと思っている人は多いが、そうした食品の価格は高い傾向にある。食費が高くなるのをためらって、結果として健康的な食生活を断念してしまうケースは少なくない。

 ハーバード公衆衛生大学院のマユリー ラオ氏(公衆疫学)らは、実際に健康的な食品を購入した場合、1日の食費はどけだけ高くなるのかをシステマティックに調査した。

 研究チームは、人々が毎日、何を食べ、その食事にいくらを費やしているかを科学的に調査した。食事パターンと食費の関連を調査した10ヵ国の27件の研究を解析した。これらの調査は、米国、カナダ、日本、フランス、オランダ、スペイン、スウェーデン、ニュージーランド、ブラジル、南アフリカで行われた。

 健康的な食事として勧められるのは、次のような食品だ。
・地域の食料品売場で、新鮮な野菜や果物を買う。
・全粒粉や精白されていない米などを食べると、ビタミンやミネラル、食物繊維を多くとれる。
・ミルクなどの乳製品は低脂肪や無脂肪のものを選ぶ。
・ベーコンやソーセージなどの加工肉は脂肪分が多いので避ける。
・大豆やジャガイモ、ホウレンソウなど、植物性タンパク質の豊富な食品を取り入れる。
・魚には、心臓病リスクを低減するオメガ3脂肪酸が豊富に含まれるので、積極的に食べる
・牛脂や豚脂(ラード)などの動物油の代わりに、ヒマワリ油、コーン油、大豆油などの植物油を選ぶ。
・なるべく加工度の低い食品を選び、野菜や果物はまるごと食べる。
・さまざまな食品を食べることで、栄養バランスが改善する。

 その結果、健康的な食事の1日当たりの費用は、不健康な食事の費用と比べて、平均で約150円(1.5ドル)ほど高くつくことが分かった。

 健康的な食事は費用がかさむが、その差額は多くの人が考えているほどではなく、年間に約5万6,000円(550ドル)ほど高くなる程度だという。

 「健康的な食事をし、肥満やメタボリックシンドローム、2型糖尿病、心臓病などを予防できれば、それだけ医療費を抑えることができます。これら病気にかかる経済的コストに比べれば、食費の差はさほど大きくはないといえます」と、米ハーバード公衆衛生大学院の公衆液学部のダリウシュ・モザファリアン准教授は述べている。

 現在の食品産業は、食品を大量生産し、手頃な価格で市場に提供し、利益を追求するやり方を推し進めており、結果として高カロリーであったり栄養価の低い加工食品も多く流通している。

 「もっと多くの人が健康的な食品を買い求めるようになれば、製造や流通の改革が進み、食料のコストを下げられる可能性があります」と、モザファリアン准教授は指摘している。

 この研究は、英医師会雑誌「BMJ(ブリティッシュ メディカル ジャーナル)」のオンライン医学誌「BMJ Open」で5日に発表された。

Eating healthy vs. unhealthy diet costs about $1.50 more per day(ハーバード公衆衛生大学院 2013年12月6日)
Do healthier foods and diet patterns cost more than less healthy options? A systematic review and meta-analysis(BMJ Open 2013; 3:e004277)

[Terahata]

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