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緑茶好きの高齢者では要介護リスクが低下 1日5杯で3分の1減少

キーワード: 動脈硬化 脳梗塞/脳出血 三多(多動・多休・多接) 認知症 健診・保健指導

 緑茶をよく飲んでいる高齢者では、機能障害のリスクが低くなることが、3年間に及ぶ東北大学の大規模研究であきらかになった。

 緑茶にはビタミンC、葉酸、カフェインなどが含まれるほか、渋み成分であるカテキンや、うま味成分であるテアニンが豊富に含まれる。カテキンは多価ポリフェノールで抗酸化作用がある。緑茶の健康効果は世界でも注目されている。

 これまでの疫学研究によって緑茶の摂取頻度の高い人では、脳卒中死亡リスクが低い、認知機能が高い、うつが少ないなどの傾向が報告されている。これらの疾患は要介護状態を引き起こす原因として知られている。実際に緑茶摂取頻度と要介護状態発生との関連を調査した大規模な前向きコホート研究は今回がはじめて。

緑茶をよく飲む高齢者では、要介護が3分の1減少
 東北大学大学院公衆衛生学の辻一郎教授や遠又靖丈氏らが行った研究は、2006年の12月に実施した大崎国保コホート研究の一環として行われたもの。65歳以上の高齢者1万3,988を対象に、緑茶摂取量と生活習慣に関するアンケートを行い、3年後に対象者の身体状況を調べた。

 緑茶の摂取頻度についてアンケート調査を行い、「飲まない」、「ときどき飲む」、「1日1〜2杯」、「1日3〜4杯」、「1日5杯以上」の中に当てはめていった。

 その結果、アンケートで緑茶を1日5杯飲むと答えていた人は1杯以下の人に比べ、脳卒中や認知障害、骨粗鬆症等の機能障害を発症した割合が3分の1ほど減少していた。

 要介護度が「要支援1」以上の機能障害は、3年間で1316人(9.4%)発生した。要支援1以上の要介護発生リスクは、1〜2杯で10%、3〜4杯で25%、5杯以上で33%、それぞれ減少していた。

 ウーロン茶、紅茶、コーヒーでは有意な関連はみられなかった。研究者らは「緑茶摂取頻度が高い人達では要介護状態になる人が少ないことがあきらかになった。ただし、緑茶を飲むとなぜ機能障害が減るのか、メカニズムはまだはっきりと確かめられていない。今後の検討課題となる」と述べている。

Green tea consumption and the risk of incident functional disability in elderly Japanese: the Ohsaki Cohort 2006 Study
American Journal of Clinical Nutrition, March 2012, ajcn.023200
東北大学大学院医学系研究科 社会医学講座公衆衛生学分野

[Terahata]

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