一般社団法人 日本生活習慣病予防協会 JPALD
生活習慣病とその予防
主な生活習慣病
ニュース

魚をよく食べる女性は心臓も健康に デンマーク研究

キーワード: 心筋梗塞/狭心症 三多(多動・多休・多接) 健診・保健指導 抗加齢(アンチエイジング)

 女性がオメガ3脂肪酸が豊富に含まれる魚を食べていると心臓病の危険が低下することが、デンマークの新しい研究で示された。魚油には、心血管疾患に対する保護因子とされる長鎖オメガ3多価不飽和脂肪酸が含まれている。
魚をよく食べる女性で心疾患が減少 週2回以上を推奨
 魚油には、中性脂肪の低下や、血小板が固まるのを防ぎ、血液をサラサラにし、心臓と血管疾患に対し保護的な働きをする長鎖オメガ3多価不飽和脂肪酸が豊富に含まれる。

 研究では、15〜49歳で中央値が30歳未満で妊娠可能年齢にある女性約4万9000人を対象に、魚を食べる頻度、量、種類などを主な項目とする食事に関するアンケート調査を行った。生活スタイルや生活習慣病の家族歴についても調査した。

 その結果、魚をあまり食べない女性は、魚を毎週食べている女性に比べ、心疾患の罹患率が90%も高かった。平均8年の追跡期間中に、高血圧症や脳卒中、心疾患などの心血管イベントが577件報告された。328件が高血圧性疾患、146件が脳血管障害、103件が虚血性心疾患だった。うち診断歴のない女性における死亡5件が発生した。

 また、30週間の期間中に心臓疾患による受診事例を3つの評価項目について調べたところ、やはり魚を食べない女性のほうが入院・外来受診が3倍も多かった。

 研究では、女性がもっとも多く食べている魚はタラ、サケ、ニシン、サバなどだった。

 「この研究は、妊娠可能年齢の女性を対象とした、はじめての大規模調査となる」とコペンハーゲンのStatens Serum研究所のMarin Strøm氏は話す。「通常は30〜40歳の若い世代を対象に有益な食生活について調査するのは難しいが、若い世代の女性を対象とした今回の横断研究は大きな成果をもたらした。30代後半から魚の摂取と心疾患の発症で強い関連がみられた」と述べている。

 「オメガ3脂肪酸が心臓血管に対し有益であることを示した過去の研究は、多くが男性を対象としていた。心疾患の危険因子は男性も女性も同じだが、性差によって相違があることが示されている。例えば、炎症やコレステロール値、中性脂肪値は、男性よりも女性の方でより深刻だ」とStrøm氏は話す。

 魚を食べる頻度が低く、月に2〜3回に限られる女性でも、魚を食べる便益はあきらかだったいう。「女性にとって魚を食べるメリットは多いことはもっと知られるべきだ。魚や魚油からもっと有益性を得るために、女性は週に2度以上、食事で魚をとることを推奨することが重要だ」と結んでいる。

 この研究は米国心臓学会(AHA)が発行する医学誌「Hypertension」に発表された。

Young women may reduce heart disease risk eating fish with omega 3 fatty acids(米国心臓学会 2011年12月5日)

[Terahata]

関連トピック

テーマ ▶ 健診・保健指導

2021年05月17日
5月31日は世界禁煙デー、6月6日まで禁煙週間
禁煙で新型コロナに負けないカラダになろう!
2021年03月26日
【健やか21】「日本脳炎ワクチン供給不足が見込まれる現状についてのお知らせ」の掲載について(日本小児科学会)
2021年02月12日
【健やか21】「地域の実情に応じたアウトリーチ型家庭教育支援の取組事例」の掲載について(文部科学省)
2021年01月22日
【健やか21】日本医学会連合が新型コロナ「重症化リスクをお持ちの皆様へ」注意喚起
2021年01月15日
【健やか21】「子どもの食育を考えるフォーラム」がWeb開催(日本小児医療保健協議会)

一無・二少・三多 ▶ 三多(多動・多休・多接)

2021年04月16日
自分の身体能力を過信している高齢者は体力が低下しやすい コロナ禍でも体を動かし活発な生活を フレイル予防アプリも公開
2021年04月16日
運動をすると睡眠を改善できるのはなぜ? 日中に活発なウォーキングを1時間行うと効果的 睡眠時の脳波を調査
2021年04月16日
高齢者の「フレイル」は家電の利用状況を調べれば分かる 電気使用を見える化する「スマートメーター」で高齢者の健康をチェック
2021年04月16日
オフィスを活動的にすると「座り過ぎ」が減る 肥満やメタボの検査値も改善 オフィス環境づくりは大切
2021年04月16日
腎臓病を予防・改善するための「8つの法則」 世界の成人の10人に1人が腎臓病 世界腎臓デー

疾患 ▶ 心筋梗塞/狭心症

2022年07月12日
女性の「心臓発作」の症状は男性とどう違う? 女性でも胸痛・発汗・息切れが多い 「性差医療」が必要
2022年03月10日
「筋トレ」の実施時間が長いほど糖尿病リスクは低下 家庭や職場で簡単にできる筋トレ
2021年09月10日
コーヒーを1日に最大3杯飲むと脳卒中や心臓病のリスクが低下 糖尿病の人にもベネフィットが
2021年03月11日
健康寿命を伸ばすための10の方法 こうすれば健康に長生きできる 国立医療研究センター6機関が提言
2021年02月18日
WHOが「世界の死因トップ10」を発表 心臓病が1位に 糖尿病と認知症も上位に 食事と運動で予防・改善

テーマ ▶ 抗加齢(アンチエイジング)

2018年08月24日
簡単な体力テストで糖尿病リスクが判明 握力やバランス感覚が重要
2018年08月06日
2016年度の特定健診の実施率は51.4% 特定保健指導は18.8%で伸び悩み
2018年08月06日
「社会的な孤立」「閉じこもり」は危険 高齢者の死亡リスクが2倍超に
2018年06月22日
「老年医学推進5ヵ年計画」を学会が発表 人生100年時代の高齢者医療
2018年06月13日
水虫に対策するための8つの方法 高齢者の「白癬菌」は要介護のリスクに
予防月間2022
明治PA3
新着ニュース

トピックス&オピニオン
新型コロナウイルス関連

Dr.純子のメディカルサロン こころがきれいになる医学
保健指導リソースガイド
国際糖尿病支援基金
糖尿病ネットワーク 患者さん・医療スタッフのための糖尿病の総合情報サイト
糖尿病リソースガイド 医師・医療スタッフ向け糖尿病関連製品の情報サイト
日本健康運動研究所 健康づくりに役立つ情報満載。運動理論から基礎、応用を詳細に解説
セルフメディケーション・ネット セルフメディケーションの基礎から薬の知識までさまざまな情報を提供
日本くすり教育研究所 小・中学校で「くすり教育」を担う指導者をサポート