2011年10月26日
米国の新しい栄養表示 食品に栄養ポイントを表示
キーワード: 健診・保健指導
米国連邦政府機関は、食品に付ける新しい栄養ラベルを開発していると発表した。新しい栄養表示ではカロリーとともに砂糖、ナトリウム、飽和脂肪酸、トランス脂肪酸、カロリーを記号を使いポイントで表示し、消費者が分かりやすくしてあるという。報告書作成委員では「栄養ラベルは全ての食品や飲料などに表示するべきだ」としている。
「食品包装に栄養ラベルを貼り付ける栄養評価制度により、消費者は自分に必要なカロリーと栄養バランスを理解できるようになる。カロリーや飽和脂肪酸など過剰に摂取すると不健康とされる食品と、それら抑えた健康的な食品を見分けられるようになり、肥満や2型糖尿病などの慢性疾患の抑制につながる。食品メーカーも消費者に支持されるよう、より健康的な食品を作るようになるだろう」とノースウェスタン大学メディア人間開発センターのEllen Wartella氏は話す。 摂取を減らしたいカロリーや、砂糖、ナトリウム、飽和脂肪酸、トランス脂肪酸を抑え推奨量に近い量に調整してあると、栄養表示のポイントが高くなる。ポイントが高いほど健康的な食品であることが分かるようにする。 「米国人のための食事ガイドライン2010年版」では、糖分を多く加えた高カロリーの食品の利用を減らすことを推奨している。こうしたジャンクフードはポイント表示の対象とならない。 例えば、100%の全粒粉の小麦パンは3ポイントを表示できるが、グラハムクラッカーはナトリウムと飽和脂肪酸が多く含まれるので2ポイントしか表示できない、といった具合だ。ポイントは米国食品医薬品局(FDA)が判定し、視覚的に分かりやすい星などのアイコンで表示される予定。 スーパーや食料品店などの消費者が、生鮮品、冷凍野菜、缶詰のスープといった食品に合わせて、朝食用の加工食品を購入するときに、ポイント表示を見比べて、より健康的な食品を選択できるようにすることを目指している。その場合、食品のポイント表示を分かりやすいよう、陳列も工夫する必要があるという。 Calorie Count Plus Points Based on Added Sugars, Sodium, and Saturated and Trans Fats Recommended as New Front-of-Package Nutrition Labeling System(National Academy of Sciences 2011年10月20日)
[Terahata]