2011年08月26日
医療と介護「給付と負担のバランスに不安」 厚労省調査
キーワード: 健診・保健指導
厚生労働省は「社会保障に関するアンケート」をまとめ発表した。社会保障について「自分が一生涯で負担した分より受け取る給付が減少する」と考えている人が半数以上で、給付と負担のバランスについて不安を感じている人が多い実態が浮き彫りになった。
調査は2011年2月に実施、20〜70代の男女2300人が対象で、回収は郵送で行い回収率は58.3%だった。 社会保障給付について「現状は維持できる」との回答は3.7%にとどまり、働き盛りの現役世代は負担と給付に不安を感じており、特に40歳以下では70%以上が「負担よりも少ない給付しか受けられない」と答えた。
半数以上の人は「自分が負担した分より給付は減少」と感じている
「医療」と「介護」の見直し:高齢になるほど関心が高まる
社会保障の負担が今後目指す方向としては「全ての世代で支えていくべきであり、高齢者と現役世代双方の負担の増加はやむを得ない」と回答した人が56.6%と半数を超え、「高齢者に現在以上の負担を求めるべきではなく、現役世代の負担の増加はやむを得ない」が17.9%、「現役世代に現在以上の負担を求めるべきではなく、高齢者の負担の増加はやむを得ない」が11.3%で続いた。
一方で、今後の給付と負担のバランスについては、給付水準を維持または引きあげるため「一定の負担増容認」の割合は60歳代で62.0%と高いが、年齢が下がるにつれ低くなり、20代では39.7%ともっとも低い結果になった。
社会保障給付を健全に維持するために、緊急に見直しが必要な分野については、「年金制度」(66.3%)、「介護制度」(56.9%)、「医療制度」(53.1%)、「子ども、子育て関連」(42.0%)が上位を占めた。年齢が高くなるほど「医療制度」「介護制度」を挙げる割合は上昇した。

[Terahata]