2010年08月20日
女性の「調理力」は年齢で差がある 自分で料理し食生活を改善
キーワード: 「少食」食事は腹7~8分目 食生活
40歳代女性では食事を自分でつくる割合が比較的高い一方で、50歳代女性では健康を管理する能力が高くなり、「40歳代以下と50歳代以上では差が大きい」。また、生活習慣病のある人や予備群は栄養バランスの管理が苦手――こんな傾向があることが、診療所向けの食事指導・支援サービスをてがけるリンクアンドコミュニケーションが実施した調査で分かった。
調査は、日本人の食生活と健康の関係を調べる目的で、20〜70代の女性1410人を対象に昨年7〜8月に実施。ふだんの調理での手作りメニュー数の割合をもとに、調理をする力を「調理力」として判定。また、食事のタイミングや使用した食材のバランスなどをみて、食材や栄養バランスを管理できているかを「健康管理力」として判定した。
- 夕食を自分でつくる割合は50歳以上で減る
夕食を自分でつくる女性の割合は40歳代をボーダーラインとして減る傾向がある。「なるべく自分で調理する」という女性は40歳代以下では26%だか、50歳代以上では12%に減る。また、「夕食で手作りする品数が2品以下」という割合も40歳代では19%だか、50歳代では9%と減少。調査では「女性の調理力は年々下がっているようだ。スーパーの惣菜などを利用する“中食”が普及した影響もある」としている。 - 「自分でつくる料理」は40歳代以下では肉料理が多い
夕食における手作り料理の世代別ランキングは、40歳代以下では半数が肉料理で占められたが、50歳代以上は惣菜が多くなることも分かった。40歳代以下では手作り料理の上位10位のうち、肉を使用した料理は「肉野菜炒め」、「焼きそば・焼きうどん」、「豚のしょうが焼き」、「肉じゃが」、「カレーライス」が入ったが、50歳代以上では「酢の物」「野菜の炊き合わせ」「きんぴらごぼう」など野菜を使った惣菜が多かった。 - 50歳代以上の女性で人気が高いのは「切り干し大根」
50歳代以上の女性は好んでつくるが40歳代以下ではがなかなかつくらない料理メニューは、「切り干し大根」がもっとも多く(40歳代67%、50歳代94%)、「野菜の炊き合わせ」(同64%、同87%)、「酢の物」(同61%、同81%)と続いた。一方で40歳代以下で好まれる「カレーライス」や「ハンバーグ」、「パスタ」などは、50歳代以上はあまり作らないという結果になった。
「調理力で健康!プロジェクト」推進委員会サイト
調理力と健康管理力に関する調査・レポートや、「調理力で健康!プロジェクト」の活動内容、および推進体制などを掲載。
[Terahata]