2010年06月21日
「脂肪の味」は6番目の味覚 味に敏感な人は食べすぎない
キーワード: 二少(少食・少酒) 肥満症/メタボリックシンドローム 健診・保健指導

「甘味、塩味、苦味、酸味、うま味」の5つの味覚に、6番目として「脂肪」も加えるべきだとする研究が、オーストラリアのディーキン大学の研究者らによって発表された。脂肪の味にどう付き合うかは、体重管理にも大きく関わるという。
牛霜降り肉やマグロのトロ、フォアグラ、脂ののった魚、バター、マヨネーズ、脂肪分の多い乳製品など、脂肪が多く含まれる食品は多い。こうした食品を「おいしい」と思う人もいるが、「それほど食べたいと思わない」という人もいる。 ディーキン大学のRussell Keast博士らは、ヒトの味覚は「甘味、塩味、苦味、酸味、うま味」の5つに分けられるが、6番目の味覚として「脂肪」も加えるべきだと主張する。この研究は、英国の栄養学誌「British Journal of Nutrition」6月号に発表され
「脂肪を良く味わえる」と脂肪のとりすぎが減る
研究者らによると、脂肪の味をどれほど敏感に感じるかは、人によって異なるという。また、脂肪の味に対して敏感になっている人は、脂肪の少ない食品でも満足でき、体重増や肥満が少ない傾向があるという。
研究は、オーストラリアのディーキン大学、アデレード大学、ニュージーランドのマッセイ大学、オーストラリア連邦科学産業研究機構(CSIRO)で共同で行われた。
多くの食品に脂肪酸が含まれている。研究チームは、脂肪酸を味わう知覚能力をテストするためのスクリーニング法を開発しOral sensitivity to fatty acids, food consumption and BMI in human subjects
British Journal of Nutrition, doi:10.1017/S0007114510000267
[Terahata]