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睡眠の深さやリズムを測れる携帯型脳波計を開発

キーワード: 糖尿病 肥満症/メタボリックシンドローム 心筋梗塞/狭心症 脳梗塞/脳出血 健診・保健指導 疲労(休養不足)

 大阪バイオサイエンス研究所(大阪府吹田市)は、科学技術振興機構(JST)の大学発ベンチャーを創出する支援事業で、携帯型の睡眠脳波計の開発に成功し、研究者らの出資で「スリープウェル」(大阪市北区)を設立した。
 睡眠脳波計は、一対の電極で測定した脳波から、一晩の睡眠の深さや睡眠のリズムなどを判定するというもの。
大掛かりな装置を用いず、簡便に睡眠の深さやリズムを判定
 日本をはじめとする先進国では睡眠障害に悩む人が増えているという。睡眠障害は循環器病など心疾患の引き金になるだけでなく、うつ病や交通事故の原因にもなる。予防・改善するために、不眠や睡眠の質やリズムの計測が必要となる。

 現在、病院などでは脳波、眼球の動き、あごの筋電位、呼吸数、いびき発生有無など、多くのデータを計測する終夜睡眠ポリグラフィー検査(PSG)が行われている。この検査により睡眠の質を正確に評価することができるが、大掛かりな装置を用い多数の電極を装着することになり、高額の計測費用も必要となる。また、検査を受ける人は装置のある医療機関に泊らなければならず、簡便に検査を行えないというデメリットがある。

 そこで科学技術振興機構(JST)は、一対の電極で計測した脳波をデジタルデータ化し、独自に構築したアルゴリズムで短時間で解析するシステムの開発に成功。このシステムを用いた携帯型の脳波計測計を使えば、不眠の程度や毎日の睡眠の質・リズムを簡便に計測できるという。

 大阪バイオサイエンス研究所の裏出良博部長らのチームは、ラットやマウスなどの実験動物を用いた基礎研究で、一対の電極で脳波を測定し、睡眠のリズムや深度を判定して睡眠状況を定量的に評価できる基本システムを構築。

 さらに、研究で得た睡眠や脳波解析の知見をヒトを対象に応用し、計測した睡眠脳波をデジタルデータ化し、独自のアルゴリズムで解析するシステムを開発、PSGでは2時間程度必要だった解析時間が5分程度に短縮するのに成功した。

 脳波は睡眠の深さに対応して特徴的な波形を示す。その特徴により「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」に分けられる。ノンレム睡眠は睡眠の深さに応じて4段階に分けられる。この装置で睡眠の段階について判定したところ、PSGに比べ遜色のない結果を得られたという。

 裏出部長らは「いろいろな睡眠データを分析することで、うつ病などで最初に現れる不眠症状を簡単に計測できるようになる。この携帯型脳波計測装置と評価システムによって睡眠環境、交通事故防止、メンタルヘルスケアなどを改善できれば、患者のQOL(生活の質)の向上にも寄与できる」と述べている。

睡眠の深さやリズムを測れる携帯型脳波計開発のベンチャー企業設立(科学技術振興機構)

[Terahata]

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