2010年01月13日
喫煙・飲酒習慣のない人は「体調変わらず」 中高年者縦断調査
キーワード: 二少(少食・少酒) アルコール性肝炎 「無煙」喫煙は万病の元
厚労省は、中高年者世代の生活状況を調査した「第4回中高年者縦断調査」結果を公表した。この調査は全国の中高年者世代の50歳から59歳の男女を追跡して調べる調査として毎年実施されている。
調査では、高齢者の行政政策の基礎資料とする目的で、団塊の世代を含む中高年の介護や健康の状態、就業について、同じ人を第1回(2005年)から追跡して調べている。4回目となる今回は2008年11月現在で全国の53歳から62歳の男女2万8492人を対象とした。
喫煙習慣のない人は健康状態が「よい」
自分の健康状態の評価は、3年前の調査に比べ全体に下がっているが、喫煙や飲酒の習慣のない人では低下率が低く、「体調が変わっていない」と感じる人が多いことが示された。
仕事をしている中高年は介護に時間をとりにくい
介護の状況については、同居・別居ともに親族に対し介護をしている人は11.6%。うち第1回調査から第4回まで「ずっと介護をしている」人は2.6%だった。
就業状況の変化と介護状況を重ねてみると、第1回から第4回まで「ずっと仕事をしている」という人では、「ずっと介護をしている」割合は52.9%と低く、「ずっと介護をしていない」が71.8%と高い。一方で、第1回で仕事をしていて第4回までに仕事なしとなった「退職」者は、「介護なし→あり」が11.8%と高くなっており、仕事と介護の両立が難しく、退職後にやっと介護の時間を確保できていることがうかがえる。
仕事の有無別に1週間の介護時間をみると、「仕事をしている」では「1〜2時間」が男32.8%、女21.3%で、「仕事をしていない」に比べて介護時間が短い傾向がある。性別に比較すると女性では仕事の有無に関わらず介護時間の長い傾向がみられ、男性では時間は短くなる。しかし、退職して「仕事をしていない」という人では性差が小さくなり、男性でも介護時間の長い割合が増加する。
第4回中高年者縦断調査(中高年者の生活に関する継続調査)(厚生労働省)
[Terahata]