2009年07月21日
メタボ健診の受診率は低迷、受診率は36% 協会けんぽ
キーワード: 健診・保健指導
昨年4月から始まった特定健診(メタボ健診)の初年度の受診率が低迷している。中小企業のサラリーマンと家族が加入する全国健康保険協会(協会けんぽ)が公表した実施状況によると、特定健診項目を含む生活習慣病予防健診の被保険者の昨年度の受診率は35.9%だった。旧政管健保で掲げた5ヵ年計画の昨年度目標である60%を大きく下回った。
達成は目標の半分程度
特定健診は、健康保険組合などの運営主体が40歳以上74未満を対象に、腹囲測定や血圧測定、血液検査などを実施する。特定健診でメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)や予備群と判定されると、食事や運動のアドバイスなど特定保健指導を最長6ヵ月間受けることになる。
330億円の赤字、給付費が増え保険料収入は減る
全国健康保険協会の2008年度決算は悪化している。全国健康保険協会は昨年10月、社会保険庁から約3500万人が加入する政府管掌健康保険を引き継いでできた。今回は協会発足後の半年分のみの発表となった。
財政収支は、政府管掌健康保険によって運営されていた2007年度に引き続き赤字基調で、326億円の赤字となった。収入は保険料収入の減少により予算より715億円少ない4兆5343億円。一方、支出は保険給付が2兆4941億円と、保険給付費の想定以上の増加により予算より803億円膨らんだ。
これまで保険料率は全国一律の8.2%だったが、2009年10月からは地域の医療費を反映し都道府県別の保険料率に移行する。今後も収支の悪化が続けば、保険料率の引き上げにつながる可能性もある。
全国健康保険協会平成20年度事業報告書(協会けんぽ2008)
[Terahata]