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慢性腎臓病(CKD)は「新たな国民病」

キーワード: CKD(慢性腎臓病)

透析の医療費は1.3兆円
 現在、わが国の透析患者数は26万4,473人。これは日本人口100万人あたり2,070人に相当し、483人に1人が透析患者という計算になる。透析療法は患者の生活の質を大きく低下させるだけでなく、医療経済への影響も深刻だ。2004年度の国民医療費では、透析医療に1.3兆円が費やされている。

 透析患者がこんなに増えた背景に、透析予備群が増加しているためと考えられている。日本だけでなく、欧米など先進国を含め世界中で予備群は増えている。

 こうした世界的な現況に対策し米国腎臓財団は2002年に、「慢性腎臓病(CKD)」という病気の概念を提唱した。慢性腎臓病は、慢性的に腎機能が低下している状態をさす考え方で、透析患者の予備群となるだけでなく、心臓病の危険因子でもある。

 腎臓病は他の病気と重なることで危険性がより高まる病気だ。糖尿病と高血圧症のある患者では死亡リスクが高くなり、心臓病のリスクも高まる。腎機能の低下が進行するにともない、心筋梗塞や心不全、脳卒中など、いわゆる心血管障害(CVD)の発生率が高くなることもわかってきた。

慢性腎臓病は予防できる
 慢性腎臓病を予防し早期発見・治療しようという声が高まったのは、慢性腎臓病は、その危険因子となる2型糖尿病や高血圧の予防や対策をすれば抑制できることがあきらかになったからだ。

日本慢性腎臓病対策協議会(J-CKDI)

http://j-ckdi.jp/
 日本でも対策が進められており、厚生労働省は、慢性腎臓病を2008年度の新たな戦略研究事業として位置付けると公表した。慢性腎臓病対策に関する5年間の戦略研究が今秋にも始められる。

 また、慢性腎臓病を社会に広く啓発し、その対策が国民的な規模で推進されるようはたらきかけることを目的に、日本腎臓学会、日本透析医学会、日本小児腎臓病学会の腎臓関連3団体が共同で、2006年6月に日本慢性腎臓病対策協議会(J-CKDI)を設立した。

早期発見が重要なのに知られていない
 慢性腎臓病は病状が進行しないと、ほとんど自覚症状がない。そのため健康診断や人間ドックなどで検査を受けない限りは、病気として発見される機会は少ない。気がつかないうちに進行し、人工透析の導入に至ってしまうおそれがある。そのため検査で早期発見し、適正な治療を行うことが重要だ。

 しかし、同協議会が昨年12月に行った調査では、慢性腎臓病や健康診断の受診が大切であることを理解している人は少ないことがわかった。調査は、全国の成人男女1,000名を対象にインターネット調査で行った。

 尿タンパクは腎機能の低下を示し、慢性腎臓病を発見する重要な指標となる。尿タンパクについてどのように考えているかを聞いた質問では、正しい回答である「尿タンパクがでていると、腎不全に加えて、心筋梗塞、心不全や脳卒中にもなりやすくなるので、きちんと再検査や治療を受けるべきである」を答えた人は18.1%だった。

 もっとも回答が多かったのは「尿タンパクがでていると、腎機能が低下し、腎不全になりやすくなるので、再検査や治療を受けたほうが良い」(53.4%)だった。

 今年4月より実施される「特定健診」では、尿タンパク検査以外の特別な腎臓関連項目が予定されていない。同協議会は、慢性腎臓病を早期発見するために「尿タンパク検査の重要性は大きい」とし、早期発見と治療のための健康診断や人間ドック受診を促すよう、取り組みを行うとしている。

日本慢性腎臓病対策協議会(J-CKDI)
健康診断 と 尿タンパク・慢性腎臓病(CKD)に関する危険度の認知度調査

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[Terahata]

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